民間企業や公共団体での実務経験

大学、短期大学、専門学校等卒業の受験資格がない場合でも、公務員や会社員としての、一定以上の実務経験があれば、社会保険労務士試験を受験することができます。

まず、国、県、市区町村などの公務員として、行政事務に従事した期間が通算3年以上ある場合は、受験資格を満たすことになります。行政事務には様々な種類がありますが、事務職の公務員であれば、通常は該当するでしょう。

この実務経験をもって社会保険労務士試験に出願する際には、任命権者(県の職員であれば県知事)の名前による事務従事期間証明書類を添付することになります。

地方公共団体以外の、独立行政法人などに勤務していた人についても、実務経験通算3年で、受験資格を得ることができます。

また、全国健康保険協会や日本年金機構(旧社会保険庁を含む)の役員や職員として、社会保険法令の実施事務に従事していた人の場合も、実務期間が3年以上あれば、受験資格が認められます。

次に、民間の会社員としての実務経験をみてみましょう。

民間企業の場合は、役員として労務を担当した期間が通算3年以上あることが必要です。役員ではなく従業員の期間しかない人の場合は、労働社会保険法令に関する事務の従事期間が通算3年ある場合に、受験資格が認められます。

この「労働社会保険法令に関する事務」とは、具体的には、企業の人事労務や社会保険の担当者を指します。所属が人事労務部であっても、実際にしていた仕事が単純な事務補助作業などだった場合はこうした実務経験期間には含まれませんので、注意してください。実務経験として認められるには、その業務の遂行にある程度専門的判断が求められるような業務であったことが必要です。

民間企業の実務経験は、その企業の代表者(通常は社長)が、実務経験期間を証明することになります。民間企業の場合も、実務経験は「通算して」3年ですから、A企業での実務経験が2年、B企業での実務経験が2年という場合には、受験資格を満たすことになります。この場合は、実務経験証明書は、A、B両社の証明書を添付することになります。