実務経験を証明してくれる人がいない?

さて、「最近は全く別の仕事をしていたが、10年前までは他の会社で、人事労務の仕事をしていた」という人も、中には、いるかと思います。

こうした人が、実務経験の証明をもらおうとして、以前勤めていた会社に連絡を取ろうとしたら、その会社は既に倒産し、影も形もなくなってしまっていた・・・というケースもあるでしょう。このような場合は、実務経験の証明を取ることはできないのでしょうか?

実務経験の証明は、通常はその会社や団体の代表者が捺印するものです。しかし、上記の倒産のようなケースでは、そうした代表者の捺印がなくても、「実務経験を証明してくれる2名以上の証明」があれば、社会保険労務士登録ができることになっています。

倒産などにより、その会社が既になく、会社の代表者が存在しない場合でも、当時の社長や役員、上司、同僚などを複数名探し出し、2名以上に証明をしてもらえばよいわけです。

廃業から年数が経ってしまっている場合は、こうした関係者を探し出すだけでも、困難を伴う場合がありますので、登録前にあわてることのないよう、事前に何らかの段取りをつけておいた方がよいかもしれません。

また、倒産等はしていなくても、退職から相当年数が経過している会社に実務経験を証明してもらう場合は、こうした証明をもらうのに、時間がかかってしまうこともあるようです。

郵送のやり取りだけで、実務経験証明書に捺印をもらおうとする人もいるようですが、せめて電話の一本くらいは入れ、「平成○年まで、社員としてお世話になっていた○○と申しますが・・・」と、実務経験証明が必要な旨を告げ、証明をお願いするくらいの心遣いはあった方がよいと思われます。

しかし、どうしても実務経験の証明がとれない、でもすぐに登録して開業したい、という人のために、「事務指定講習」という制度があります。この講習を修了し、社会保険労務士登録書類に修了証を添付することで、2年の実務経験にかえることができる制度になっています。